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仙厓義梵 買取させていただきました
01 .16 .2022
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鎌倉の骨董屋R antiquesです。
仙厓義梵の掛け軸、葉山町在住のお客様から
買取りさせていただきました!
見るからになんともおおらかな
それでいて勢いのある筆遣い。
学識と高徳で知られている博多聖福寺のお坊さん、
それが今回の作品の作者、仙厓義梵です。
武士にも庶民にも敬慕され、
味わいのある絵や書と
そしてユーモラスな逸話の多いことで知られています。
仙厓は1750年 江戸時代の寛延3年
美濃国(今の岐阜県)に生まれ、
天保8年(1837)88歳という
当時にしてはかなりの長寿で生涯を終えています。
その間1000点以上の絵や書を残しました。
仙厓の絵は今でこそ人気が高まり
作品としての価値がついていますが、
元は文字が読めない人や
平民のために分かりやすく
絵を描いて布教するためのもので
みんなタダで描いてあげていたものでした。
彼はこんなことを書き残してもいるほどです。
「うらめしや、わが隠れ家は雪隠か、
来る人ごとに紙おいていく」
みんな何か書いてくれ、と紙を持ってくるけれど
我が家は雪隠(トイレ)ではないのだ!
と言っているんですね^^
なんともお茶目なその言葉にも
仙厓というお坊さんの人間的魅力が溢れ、
その徳や人柄にひかれて、
人が集う様が目に浮かびます。
禅の教えには生真面目に取り組む一方、
絵に関してはこう書いてもいます。
「世の中の絵には法があるが、
仙厓の絵には法がない」
絵には普通こんな風に描きなさい、
という指針があるけれど、
彼はまさに天衣無縫、
自分の好きなように描くことを貫いたんですね。
墨で描かれた重なり合う○△□は
一度は目にしたことがないでしょうか?
あれも仙厓の作品です。
聖福寺の仙厓が描いたとする落款を記すのみで、
画中に作品解釈の手がかりとなる文はなく、
仙厓禅画のなかでは最も難解な作品とされます。
「○」が象徴する満月のように
円満な悟道の境地に至る修行の階梯を図示したとも、
この世の存在すべてを3つの図形に代表させ、
「大宇宙」を小画面に凝縮させたともいわれ、
その解釈には諸説があります。
…という、現代の我々が
あーでもない、こーでもないと
言っている姿を
仙厓はニコニコと見守っていそうですね!
絵でも
書でも
禅も悟りも
ユーモアたっぷりに、
けれど最後まで自分自身で
歩み続けた人物だった仙厓。
思わず力の抜けてしまうような禅画に、
私たちも励まされてしまいます。
R antiques では
仙厓義梵の作品、買取りいたします。
鎌倉、逗子、葉山、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、大磯、小田原などの地域の骨董品の買い取りも行っております。
何かございましたらお気軽にご相談ください。