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北川民次 買取させていただきました

12 .12 .2021

鎌倉の骨董屋R antiquesです。

北川民次の掛軸、鎌倉在住のお客様から
買取りさせていただきました!

北川民次は独特なデフォルメによる
生命感あふれる作風で知られ
早くから児童美術学習の
優れた実践者として活動していました。

彼は1894[明治27]年に静岡県に生まれ
早稲田大学に入学するものの
カリフォルニア在住の叔父を頼って
中退を決意し渡米します。

そしてニューヨークの
アート・ステューデンツ・リーグに入り、
社会的主題を描いたジョン・スローンに師事。

 

卒業後は
アメリカ南部からキューバへ放浪、
同年9月メキシコのオリサバにたどり着きます。

しかしなんと一時は
クーバで全財産を持ち逃げされ、
汚れたカンバスと絵具箱だけを持って
メキシコに渡ることとなります、、、!

彼の若き日はなんとも波瀾万丈ですね!

ですが北川はそこから
サンテーロ(聖画行商人)となって
村々を転々としていきます。

当時はメキシコ革命と呼ばれた
動乱の時代が幕を閉じようとした直後。

人種や貧富の差を超えた
新しい国づくりをするため
芸術家も積極的に
社会を変える役割を担おうとしました。

 

それがその後の北川に
大きく影響を与えた
『メキシコ壁画運動』です。

当時は国民の多くが字を読めず、
メキシコ人としてのアイデンティティを
いかに確立するか、
そこで壁画の制作が多く行われていました。

 

“絵は社会を変えられる。”

 

民次は大きな衝撃を受けます。

そして壁画の作者たちと
直接交流を持ちながら
彼らの思想に影響を受けつつ、
自らの画風を確立させていきました。

さらに民次はそのパワーを
現地の子供たちにも与えるべく
郊外の街、タスコで美術学校を開きます。

そこでは今まで絵を描いたことがない
先住民インディオの子ども達に絵を教えました。

当時としては
かなり異例の異国の地で
それでも彼は自身の信念を曲げずに
児童美術の世界を深めることに邁進します。

こんな経歴を覗いてみると
民次の行動力の凄さには驚くばかりです!

彼は生涯の22年間を
アメリカ、メキシコで過ごしますが
その暮らしの中で得た独特の絵の世界観で
帰国後、戦時中も反戦の社会主義的な
リアリズム絵画の先駆者となっています。

日本でも戦後間もなく
名古屋の動物園で野外美術学校を開いて
子供たちに伸び伸びと
本当の学びを伝えようとしました。

美術を通じて
社会と向き合い、
そして動き続けた民次。

激動の人生の中に
彼の強いメッセージを感じますね!
ぐっときます、、、!

 

 

R antiques では
北川民次の作品、買取りいたします。

鎌倉、逗子、葉山、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、大磯、小田原などの地域の骨董品の買い取りも行っております。

何かございましたらお気軽にご相談ください。

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