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東郷青児 買取させていただきました
03 .05 .2022
鎌倉の骨董屋R antiquesです。
東郷青児の絵画、逗子市在住のお客様から
買取りさせていただきました!
長いまつ毛が伏せられて、
俯きがちな色白の女性。
すらりと伸びる指先から
なんとも言えぬ女性らしさが漂います。
どこかで見たこともあるような、
そんなこの絵を描いたのは
今回紹介する東郷青児です。
1897年、鹿児島県で生まれ
幼少期に家族で東京へ移り住みます。
中学生から絵画の勉強を始め、
その頃に出会った竹下夢二の作品に感銘を受けます。
それが東郷の美人画との出会いでした。
青山学院中等部を卒業後、
夢二自身がデザインを手掛けた
日本橋の絵草紙店「港屋」に
出入りするようになります。
夢二の写しの手伝いをしたりと
そこで技術を習得していった事からも、
彼の美人画には、夢二の影響が
色濃く反映されていることがみてとれますね。
24歳の時、東郷はヨーロッパへ渡欧。
当時のフランス パリには、
ピカソというカリスマがいました。
周りの画家たちの多くは
その強烈な作風に影響を受けましたが
東郷ももちろんその一人でした。
そこで東郷はピカソをはじめとする
前衛美術に生で触れます。
キュビズム、未来派など
新しい芸術を吸収していきました。
またルネサンスの集大成とも呼ばれ、
女性的で優雅な作風のラファエロにも強く影響を受け
当時の日本ではまだ見られなかった
文化に触れ独自のスタイルを確立していきます。
東郷は暮らしの中に溶けこみ、
身近に親しまれていた分野の中で
さらに仕事を掛け合わせたものにしたいと、
幅広くあらゆる場所にアートを残しました。
フランスからの帰国後は
そこで体感したセンスを大いに活かして
デパートのエレベーターの扉などの建築、
飾り皿や本の装丁、マッチ箱、
洋菓子店の包装紙、
パッケージのデザインに至るまで、
商業的なものにその対象は多岐にわたり、
誰もが見たり、手にしたりする物を数多くデザインしました。
当時は彼のセンスは特別新鮮で、
現在のイラストレーターのように
美術館の中にある絵だけではない、
暮らしの中に溶け込ませた
作品を生み出し続けました。
皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
ぜひ身の回りのアートを一度探してみてくださいね。
R antiques では
東郷青児の作品、買取りいたします。
鎌倉、逗子、葉山、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、大磯、小田原などの地域の骨董品の買い取りも行っております。
何かございましたらお気軽にご相談ください。