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曽宮一念 買取させていただきました
12 .19 .2021
鎌倉の骨董屋R antiquesです。
曽宮一念の額、鎌倉在住のお客様から
買取りさせていただきました!
曽宮一念は各地を旅して
日本の自然美を描いた洋画家です。
大胆かつ緻密に練り上げられた構図の中に、
夕日や雲がもたらす自然の情趣を巧みに取り入れ、
鮮やかな色彩と奔放な筆遣いによる
躍動的な風景画を描きました。
そしてセザンヌ、ゴッホなど
後期印象派の影響を受けた風景画を得意としました。
今回の絵画も
そんな鮮やかな緑と自由な線が
生き生きと描かれていますね。
1893年に東京日本橋に生まれた曽宮は、
少年期から水彩画に親しみ、
東京美術学校西洋画科に入学。
在学中は藤島武二から薫陶を受け、
画家の登竜門とされた光風会展、文展に入選。
卒業後は、二科会、独立美術協会、
国画会を中心に活動しました。
緑内障のため1971年に失明し
惜しまれながら絵筆を置いた後は、
101歳という年齢で他界するまで
短歌や随筆など文筆活動に
専念したことでも知られています。
戦後、静岡を拠点に
モチーフとなる風景を全国に求めた曽宮は、
1949年に初めて鹿児島を訪れた際、
桜島の溶岩や噴煙の自由な形に魅せられ、
以後十数年にわたり毎年のように
鹿児島へスケッチ旅行に訪れました。
「桜島渡航百回」を自称するほど
熱心であった取材の成果は
多数の桜島作品へと結実し、
文筆業においても
1958年に随筆『海辺の熔岩』で
日本エッセイストクラブ賞を受賞しました。
表情豊かな桜島は、
曽宮の後半生における
重要なモチーフの一つであったと言えます。
「固く動かない山と
柔らかくて変わり続ける雲とが
結びついての美しさであろうと思う。
特に単純な形の富士では
雲の必要を美しさの上に感じる」
曽宮はそんな言葉を残している通り、
自然のありのままを
捉え続けた画家と言えますね。
R antiques では
曽宮一念の作品、買取りいたします。
鎌倉、逗子、葉山、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、大磯、小田原などの地域の骨董品の買い取りも行っております。
何かございましたらお気軽にご相談ください。